前回・前々回の添加物にまつわる記事が好評でしたので、今回は甘味料に注力した記事を書いていきます。
サッカリンナトリウム
サッカリンナトリウム(サッカリンNa)は、水に溶けにくいサッカリンをナトリウム塩にして水溶性にしたものであり、砂糖の500倍の甘さを持つ人工甘味料で、近年では
・漬物
・粉末ジュース
・清涼飲料水
・乳酸菌飲料
・発酵乳、
・魚介加工品
・缶詰
・瓶詰
・ダイエット甘味料
・歯磨き粉
によく使われている物質です。一時期、「発ガン性の疑いがある」ということで、各国で使用禁止になりましたが、後に「安全性に問題がない」ことが認められた他、日本の製造工程は他国と違うという理由ですぐに再承認となりました。
しかし、日本では量などの制限がある際に使用を認可されていることから、安全とは言い切れないところが正直なところです。
この他にもサッカリンナトリウムには、肥満を助長する要素やカラダや脳への様々な危険が懸念されています。
1日にどのくらい摂取しても大丈夫なの?
サッカリンナトリウムは数多くある人工甘味料の中でも「毒性が高い」と言われ、
1日に5g〜25g
摂取すると下痢やカラダに対して胃酸の過多など異常を起こすことがあります。日常の生活の中で、全てを避けることは難しいかもしれませんが、極力避けていくことを推奨します。
高フルクトース・コーンシロップ(HFCS)
高フルクトース・コーンシロップは、別名ぶどう糖加糖液糖・果糖ぶどう糖液糖・異性化糖(英語表記:high-fructose corn syrup、記事内以下HFCS)と呼ばれる、天然甘味料です。天然甘味料なら安心、と思ったら、それは間違い。このHFCSは、「工業的に作っている糖」なので、私たちの健康を脅かす恐れがあります。
そもそも、HFCSとは?
HFCSとは、
・炭酸飲料
・果実飲料
・スポーツドリンク
・シリアル
・ジャム
・パン
・ヨーグルト
・ケチャップ
・しょうゆ
・ヨーグルト
などの原材料に使われる天然甘味料で、とうもろこしやじゃがいもから得たでん粉を酵素や酸によって分解して得られたぶどう糖がメインの糖液を、酵素又はアルカリによって、果糖又はぶどう糖を主成分とする糖に変換させた糖のことです。
HFCSは、砂糖に比べて
・価格が安い → 砂糖の約7割程度 。
・甘味が強い → 砂糖の甘味を100とすると100~120。(特に低温で甘味が強くなるため、清涼飲料水や冷菓に使われる。)
とコストパフォーマンスがよく、もともとは日本で開発された天然甘味料ですが、砂糖の供給を受けていたキューバ革命以後、砂糖の不足が顕著になったアメリカで、砂糖の代わりとすべく、急速に普及して行きました。
しかし、最近の研究で、肥満や高血圧、糖尿病などの最大の原因となることが分かり、国際社会において、大きな問題となり、アメリカで使用禁止運動まで広がっています。
また、HFCSを使ったカロリーゼロを売りにした人工甘味料の消費が増えていますが、どちらも肥満の原因と考えられているなど、皮肉な状況が続いています。
なぜ、肥満や高血圧、糖尿病などの最大の原因となるのか?
先ほども述べた通り、HFCSは、果糖とブドウ糖でできています。
脳がエネルギー不足にならないようにするためには、ブドウ糖が必要です。
ブドウ糖はご飯やパンまた麺類や果物を食べることによって摂取できるものです。
ブドウ糖は小腸から吸収され全身の細胞に運ばれ、結果エネルギーとして利用さます。残りは中性脂肪となってしまいます。
果糖はとくに甘味が強く果物に含まれているものです。果糖を吸収しても血糖値はそれほど上がらないと言われています。
果糖は肝臓がメインでそこで代謝されますから血糖を上げませんが、肝臓で中性脂肪などに変化し、余分なものは脂肪となります。
ブドウ糖を摂取すると満足感があるのに対して、果糖は摂っても満腹感が得られず食べ過ぎる原因となりやすいと言われています。そのため、HFCSは、食欲をさらに増進する効果があるのです。
サッカリンナトリウムも高フルクトース・コーンシロップ(HFCS)も、日本では最新事情が広まらないまま、消費が増えているので要注意です。自覚しないまま生活習慣病のリスクが上がってはいないか、食品表示を見ながら確認していきましょう。