「ラクトースフリー(lactose-free))」という言葉を聞いたことがありますか?
日本ではあまり聞きなれない言葉ですが、海外のオーガニックマーケットに行くと「ラクトースフリー」の言葉を見ないマーケットはないほど・・・(グルテンフリー・シュガーフリーに匹敵する多さだそうです。)。
そのうち、日本でも使われるようになっていくであろう「ラクトースフリー」という言葉。簡単に、わかりやすくお伝えしていきます。
そもそも、ラクトースとは・・・?
ラクトース(lactose)とは「乳糖」のことを指し「哺乳類の乳汁に含まれる二糖類(ブドウ糖とガラクトースが結合している)」のことを表します。牛乳、ヨーグルト、チーズ、(母乳)に多く含まれています。
なぜ、ラクトースをフリーにしていくの・・・?
「ラクトース=乳糖」を分解できない身体の人が多くいるからです。
ラクトースが分解できる人の場合、摂取された乳糖は、小腸の中にある乳糖分解酵素(ラクターゼ)により分解され、小腸の粘膜から吸収されていきます。ところが分解できない人=不耐症の場合、小腸での乳糖分解が上手く機能せずに、ラクトースが大腸に運びこまれます。そして、大腸には多くの細菌がいて、乳酸をガラクトースではなく、違ったガスなどに変えるので、しばしばお腹がゴロゴロ鳴ったり、下痢したりといった問題が引き起こされるのです。大腸を不必要に働かせるため、腹痛や消化不良が起きたりすることがあると言われています。
また、諸説ありますが、乳糖分解酵素(ラクターゼ)は、大人になるに連れて徐々に消えていくとも言われており(年齢が増すにつれて牛乳に依存しない食事に移行する事でラクターゼの分泌量が徐々に減少していくとも)、実際に現在日本の成人男女の約1/4、推定2000万人が乳糖不耐症であるとも言われています。先天的に乳頭が分解できない体質の方も稀にいるため、牛乳・ヨーグルト・チーズを生活にどの程度取り入れるのか注意を払う必要があると言えます。
ラクトースフリーの生活を送るためには・・・?・・・?
冒頭に述べましたように、海外のオーガニックマーケットでは、牛乳の代替品として豆乳、ライスミルク、オートミルク、アーモンドミルク、ココナッツミルク、山羊乳などがあります。山羊乳はなかなか日本では見ることができませんが、その他のミルクは気軽に始められることができますね。
また、最近では、ラクトースフリーのヨーグルトやチーズも、一部オーガニックマーケットやネットスーパーで見かけるようになりました。通常の乳糖を使ったヨーグルトやチーズよりはお値段はしますが、試していくことでカラダの変化に気づくことと思います。
牛乳・ヨーグルト・チーズ・・・
あまりにも生活に密着して存在している食品のため、急にすべてを変えることは難しいかもしれません。ですが、少しでも消化不良を感じている方は、もしかしたら、牛乳・ヨーグルト・チーズの摂取量に問題がある場合もあります。少し摂取量に変化をつけてみて、自分のからだのコンディションの様子を伺ってみてくださいね。
※鶏卵と並んで、幼児期の食物アレルギーでは最も多い食物のひとつでもありますが、アレルギー(乳糖を摂取することで命に別状がある)と今回伝えているラクトースフリー(小腸や大腸などで、ラクトースを分解する働きのあるラクターゼ(分解酵素)の働きが減ることによって、消化不良や下痢などの症状を引き起こすことを予防すること)ことの狙いは大きく異なっております。